送り出す側のはなし
北海道は日高地方のとある馬産地に住んでいますが、雪が少なく寒さもほどほど…ほどほど?
重たい雪に降られて、先月に引き続き一瞬にして積もった重たいドカ雪の処理には疲れ果てましたね…。やれやれです。
そんな冬の日高地方、日当たりの良い所では福寿草もちらほらと見かけるようになりました。日中は気温も高く路肩の雪もあっという間に消えてなくなり、程なく訪れる春が待ち遠しいですね。
3月は、別れのシーズンです。
土地柄というのでしょうか、転入転出が多いまちです。老若男女問わず出会いを大事にして来たので、毎春なんだかんだ言っても訪れる別れがたくさんあります。
このまちを選んでやって来てくれたひとから楽しいこと新しいことを日々、様々学びます。
まずは、日常の風景を客観視するという事を始めました。
◼︎この町は夕陽が綺麗だ!と皆が言うので、毎日のように見ていた夕陽は改めて見ると綺麗だなぁと思えるようになりました。
◼︎大黒座を応援しよう!と皆が言うので、友達を誘って映画を観に行ったら館主さんたちとも仲良くなれたので、大黒座を応援するようになりました。
◼︎『知り合いが多く、楽しそうだね』と言われるので、じゃあ貴方もみんなと知り合えば楽しくなるよ!と人が集える催しを企画するようになりました。
色々と気付かされて【この人がいるこの町、ちょっとたのしいかも】と思いはじめる頃にちょうどいなくなったりするんですよね。
我々地元民は去られる一方です。送り出すのみ。
『やっぱり泣くよね』
酒も入ってるし、別れの歌ばっかり歌うし。特にみんなホントに仲良くしてきたから余計にね。
と、苦楽を共にして来た会社の後輩が東北に転勤になり、若者を送り出したおじさんは、送別会では涙を。送った後は『あつこまるも同じ立場だからわかるっしょ?』と零すワケです。おぉそうですね、わかります。Hくん、あなたいい先輩持ったね…。
『そのとき楽しければいいんですよ』
よく使う言葉だったりします。ちょっと無責任に聞こえるかも。
一期一会、その時一瞬でも心の底から楽しめたなら、分かち合えたのならそれでいいじゃないかと。様々な催し物も、もちろんその為の準備は怠らないのですが、皆が楽しもうと思う事が、一番大事なんだと思います。
新天地で『そういえば、浦河の人たちなんか面白かったなぁ〜』と、たまーに思い出してくれればいいなぁと思います。
4月は出会いの季節。新たなつながりが、その先のさらなるご縁を誘発するのでしょうね。
面白い人に出会える街。
例えば、大黒座のチビに傾倒しているおチャレさんの話とか。
そんな町のたのしい仲間の話はまたこんど。
では、まったねー。