にんにく醤油漬けのはなし
北海道は日高地方のとある馬産地に住んでいるのですが、この地域(日高地方)競走馬の生産だけだはなく農作物の生産も盛んです。
4月、まだ真っ白な日高山脈を眺めながら雪解けが済んだ畑を耕し、冬は骨組みだけだったビニールハウスにビニールを張ります。
春蒔きの種を蒔き、順次間引きした野菜を味噌汁にしたりおひたしにしたり春を楽しみます。
種類は本当に豊富で、夏季は町内でとれた野菜が各直売所にずらりと並びます。イチゴ アスパラ ミニトマトのアイコの他には葉物野菜が多いようですね。
秋に収穫した大根 白菜はたくあんやキムチ漬けなどの保存食となり奥様方は漬物作りに大忙しです。
芋や人参ごぼうなどは貯蔵して春まで色々と楽しみます。
ここの地域の人々、営農していない人も趣味にしてはかなり大きい畑を持ってる方が多いようです。
という事は、食べきれない野菜のお裾分けがこの界隈で行われるわけですね。
ある日、日高地方のとある馬産地にある家に、にんにくがやってきました。
福◯ホワイト六片顔負けの、隣町の山奥で収穫されたまるまるとした立派なにんにくです。
『これ一般家庭ではちょっと…』的な量、既に皮が剥かれている状態。ほっとけばカビるだけ。
もったいない、どうするの。一個一個剥いた人が途方にくれたと思うのですが、わたしも途方に暮れました。
クックパッドさんにお尋ねしましたところ、簡単な醤油漬けとりんご酢漬けがヒットしました。
保存ビンににんにくを入れて、醤油やりんご酢を注ぐだけ。おぉ、簡単。液体もニンニクも活用方法∞。
でも保存ビンは足りない。りんご酢も買ってこないと足りない。
くるまを10分走らせ用意した保存ビンに、ニンニクをゴロゴロ入れて醤油を注ぐor酢を注ぐ作業を繰り返します。
『これ一般家庭ではちょっと…』状態は依然として変わらないし、ビンの蓋を締めたわたしは作って満足しました。漬けたにんにくは好きそうな人に配りました。それぞれの家庭でうまいこと活用されますようにと。
今日の日高地方のとある馬産地にある会社は大忙しでした。
iPhoneなんて見てる暇もなく、やっと昼だやれやれ…と着信履歴を見ると、隣町の奥様から1時間ごとに着信が入っていました。
何事かと、折り返します。
『前っさーもらったニンニクのアレ、何入ってたっけ〜。なくなっちゃったから作ろうかと思って』
へ?にんにくのアレとは…
『ほっらー、あの醤油に漬けた!』
おぉ、あれですか。
かなり前ですよね?
『そうそー、5〜6年前にもらった』
きっと醤油だけですー
『あっそー、了解ー』
はーい。
ん?5年も保つのか…。
(メールでもいいよね的な内容)1時間ごとの着信で何事かとビビったのですが、悲しい内容じゃなくてよかったと思っておこう。
懐かしきにんにくの話を思い出しました。
北海道は日高地方の、とある馬産地の話はまたそのうちに。
では、まったねー!